b型肝炎治療ガイドライン
一般社団法人・日本肝臓学会は、b型肝炎治療のため2013年より「b型肝炎治療ガイドライン」を公表しています。
日本肝臓学会は、肝臓学に関する研究の発表や連絡、知識交換を活発に行うことで、肝臓学に関する研究の進歩によって学術の発展に寄与することを目的に設立されました。
ガイドラインでは、b型肝炎ウイルスに感染する方への治療目的を明記することで、治療対象や治療薬の選択についても詳細に記載されています。
また、最近社会問題ともなっているb型肝炎ウイルスの再活性化への対策についても記載されており、日本肝臓学会のホームページ上に公開されているため誰でも閲覧可能な資料となっています。
治療目的
ガイドラインは、b型肝炎ウイルスを、3種の病態を通して生命に直接関与すると定義しており、急性b型肝炎・慢性b型肝炎・肝ガンの予防・治療について記載されています。
急性b型肝炎は、発症予防が治療の中心となっており、免疫力のある成人が感染するタイプであるため、免疫による自然治癒と、悪化して慢性化しないための治療が行われます。
これに対して、慢性b型肝炎は、抗ウイルス療法によってその進行を抑えることができ、発症リスクを低減することが可能です。
慢性b型肝炎に罹患した場合、体外にb型肝炎ウイルスを排除することがほぼ不可能であるため、抗ウイルス剤を投薬することで、進行を抑えることを治療目的とします。
肝ガンは、慢性b型肝炎が進行することによって生命の危険を脅かす症状であるため、慢性b型肝炎に対して適切な治療が行われれば、予防することは可能です。
治療対象
ガイドラインでは、治療対象を、b型肝炎ウイルスの持続感染者(キャリア)の年齢・病期・病態進行・肝硬変や肝ガンへの進行リスクなどの治療要求度に応じて判断します。
投与する薬の種類や期間、効果の測定など、医療機関向けの基本となる指針が細かく明記されています。
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